前回、「Microsoft Fabric」を利用するメリット (後編) として、Microsoft Fabric の更なるメリットについてまとめてみました。
今回は、Microsoft Fabric の基本概念について、自分の整理も兼ねて、まとめてみようと思います。
Microsoft Fabric 基本概念
テナント
Microsoft Fabric は Microsoft Entra ID テナント (旧 Azure AD) にデプロイされます。 また、Microsoft Entra ID 上には ユーザー、グループ などのオブジェクトが存在し、Microsoft Fabric 管理ポータルへのログイン認証などで利用されます。
そして、Microsoft Entra ID には、特定の場所からのみアクセスを許可する条件付きアクセス機能、シングル サインオン、多要素認証(MFA)機能などの機能があり、簡易に セキュアな Microsoft Fabric 管理ポータルへのログインを実現することができます。
※ Microsoft Entra ID で 条件付きアクセス機能、シングル サインオン、多要素認証(MFA)機能 を利用する必要がある場合、ユーザー毎に Microsoft Entra ID P1 以上のライセンスを購入する必要があります。
※ Microsoft Entra ID P1/P2 ライセンスは、Microsoft 365 E3/E5 などのライセンスに含まれています。そのため、Microsoft Entra ID ライセンス購入前に、既に該当のライセンスを保有していないか確認することをお薦めします。
容量
- Microsoft Fabric 容量はテナントに紐づいた、Microsoft Fabirc アイテムなどで使用可能なリソース プール (Microsoft Fabric コンピュート プール) となります。
- 容量のサイズ (SKU) により、使用可能な計算能力の量が決定されます。
- 一つの容量に複数のワークスペースを割り当てて使用することが可能となります。
ワークスペース
- ワークスペースは、レイクハウス、ノートブック、セマンティック モデル、レポート などの Microsoft Fabric アイテムを作成する場所になります。
- ワークスペース および Microsoft Fabric アイテム毎にアクセス制御を設定することができます。
- ワークスペース上の Microsoft Fabric アイテムは、該当ワークスペースに割り当てた「容量」のリソース (Microsoft Fabric コンピュート プール) を利用して実行されます。
- ワークスペースには 個人利用を目的とした「マイ ワークスペース」と、各ユーザーと共有可能な「ワークスペース」が存在します。
まとめ
今回は、Microsoft Fabric の基本概念について、まとめてみました。
Microsoft Fabric は Microsoft Entra ID を利用した認証が可能であり、Microsoft Entra IDの機能を利用することで、セキュアなMicrosoft Fabric 管理ポータルへのログインを簡易に実現することができるので、活用されると良いかと思います。
次回は、Microsoft Fabric を利用するうえで必要となるライセンスについて、まとめてみようと思います。
※ 2024年4月時点