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【第4回】基本から始める Microsoft Fabric【メリット 後半】


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前回、「Microsoft Fabric」を利用するメリット (前半) について、Microsoft Fabric のメリットについてまとめてみました。

 

今回は更なるメリットについて、まとめてみようと思います。

※ Microsoft Fabric に関するセミナーやエンジニアとの会話などで得た情報や実際に利用したみた経験をベースに、個人的にメリットと思われる点についてまとめています。

 

 

Microsoft Fabric メリット (後半)

Azure AI Studio, Azure OpenAI, Azure Databricks などのその他 Azureサービスから安全に OneLake 上のデータにアクセスすることが可能

 

  • DFS (分散ファイルシステム)  API により、Azure Databricks, Azure Data Lake Storage Gen2 互換性アプリ (Azure HDInsight など) , Azure AI Studio から OneLake 上のデータにアクセスし、利用することが可能。
  • 既存のデータ分析基盤も活用することが可能。

  • Azure AI Studio を利用し、Microsoft Fabric OneLake に保存されたデータを利用した AI アプリケーション開発が可能。

 

 

  • Microsoft Graph Data Connect により、Microsoft 365 のデータ (洞察データなど) を Dalta – Parquet 形式 として OneLake に保存し、Microsoft Fabric に統合されたワークロードおよび、Azure Databricks、Azure Data Lake Storage Gen2 互換性アプリ (Azure HDInsight など) などの DFS (分散ファイルシステム)  API からアクセス可能してデータ分析することが可能。

 

Copilot in Microsoft Fabric により各ワークロードの作業の効率化が可能 (コードの自動生成など)

現時点にてプレビュー機能となっているが、以下のワークロードで Copilot を利用することができ、データ分析作業の効率化を図ることが可能。

  • Copilot for Data Science and Data Engineering
  • Copilot for Data Factory
  • Copilot for Power BI
  • Copilot for Real-Time Analytics

【注意】

Microsoft Fabic で Copilot 機能を利用したい場合は、有償 (試用版では利用できない)、かつ、SKU で F64 もしくは P1 Capacity 以上を選択する必要があります。

 

 

OneLake を 生成AI アプリケーションの RAG データソースとして利用可能

Microsoft Fabric OneLake にデータを統合することで、RAG アプリケーション から 簡易に様々なデータに対してアクセスが可能。

 

Azure AI の各種サービス (Azure OpenAIText AnalyticsAzure AI Translator など) の事前構築済み AI モデルを Microsoft Fabric (Notebook など) で利用することが可能

 

  • 事前構築済み AI モデルを Microsoft Fabric から簡易に利用することが可能。

 

Microsoft Fabric データ統合の全体像


Microsoft Fabric を中心としたデータ統合を実施することで、既存のデータ および 既存のデータ分析基盤を活用でき、かつ、効率的な AI 分析、RAG アプリケーションの開発ができるのも、Microsoft Fabric の魅力の一つかなと思います。

 

まとめ

今回は、「Microsoft Fabric」を利用するメリット (後半) について、まとめてみました。

Microsoft Fabric を中心としたデータ統合を実施することで、既存のデータ および 既存のデータ分析基盤を活用でき、かつ、効率的な AI 分析、RAG アプリケーションの開発ができ、かつ、ショートカット/ミラーリング機能を活用することで データのサイロ化 対策にも有効な良い SaaS サービスだと思います。

次回は、「Microsoft Fabric」を利用するうえの考慮点についてもまとめてみようと思います。

 

※ 2024年3月 時点